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かまち(2004年) [邦画]

監 督:望月 六郎
原 作:山田 千鶴子「かまちの海」
出 演:
 山田 かまち(谷内 伸也)、木下 みゆき(大沢 あかね)、管野 洋子(姫野 史子、壇 ふみ)

 山田かまちは、群馬県の高崎高校1年に在学中に亡くなったので、わが母校でもある高崎高校が出るかなと思ってみたわけ(山田かまちはちょっと先輩にあたる)。思ったとおり高崎高校でのロケがあってずいぶん懐かしい気持ちにさせてもらった(当時はぼろぼろの木造校舎だったらしいけど)。

 ただ、映画の中身は、ちょっと宣伝に偽りありなところがある。ビデオのパッケージには「今、かまちの人生がはじめてスクリーンに甦る!」とあるのだが、この映画の半分は山田かまちの人生のことではなく、「現代」を描いている。かまちの子供たちの世代が中学生から高校受験をしようという年代にはいった頃を描いているわけだ。あとから思えば凝ったつくりなのだが、さっぱり展開が分からなかったね。

 まあ、いろいろ商業的な理由があったのだろうということは推察される。マーケットを現代に生きる中高生として、主演にかっこいい男の子をもってきて、それで売ろうとしたということだろう。そのため現代の描写を長くせざるを得なかったということではないか。しかし、それは成功していない。かまちを描いているのか、現代を描いているのか、どっちつかずになってしまった。というより、かまちは伝説化というか神格化というかされてしまっていて、かまちに対するつっこみが全くないといっていい。かまちの人生、かまちの悩みについてもっとくらいついていけば、現代の中高生と共通するところが見つかったのではないだろうか。そんなふうに料理してほしかったと思った。人を神格化するのは、死者であってもやめた方がいい。ちょっとテクに走り過ぎましたねえという感じで残念だ。

(2008年1月30日)
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